2018年4月9日月曜日

乱文とか雑記20180408 #東京未来主義

3回目の中国ツアーも問題発生しまくりましたが何とか終わり、

Mo'fire at Circus Tokyoも無事終わり、

EPITAPH331 at Glad&Neoも無事終わりました。

合間に制作もしていますが、発表したのは

Sati - Sachiare (Prettybwoy remix)のみ
めずらしくTRAPビートのラップものです。ORIGINALがサンプリングオンリーの渋トラックだったのでremixはソフトシンセオンリーででも昔のKANOのファーストアルバムとか思い出しながら作りました。
買ってくれれば買ってくれるほど僕にも小銭が入るので買ってください。


SATIは世代的にもSNSが苦手なタイプの人種なので、共感の気持ちもありもっともっとこれから頑張って欲しいです。
彼らはRAP BRAINSのメンバーとしても過去に1曲やっていて、"VICE"という曲をプロデュースしてます。(コレは僕のDJ時用のVIPです)

VICEといえば、もう2,3年前に出したんだけど、
これ出した頃、たまたまこのフィメールMCの ののの が、[PAN]でおなじみのM.E.S.H
来日のアフターパーティでDJした時にプレイして、m.e.s.h本人がブースまで「この曲は何?日本人のグライムか?」って聞きに来てくれたらしい。
それ以来、m.e.s.hとはDMで曲送ったり、彼がたまにラジオで僕の曲プレイしてくれたりと(来日時)会ってないのに相互フォローしてくれて嬉しかった思い出。


中国ツアーは2/2~3杭州・重慶の予定でした。
クラブで会った人には結構話したけど、2/1に突然杭州のクラブBLITZが閉店を発表、プロモーターや周りの関係者ですら発表されるまで知らないというサプライズ閉店。。更に僕が出発の飛行機の時間を間違えて急遽杭州行きの便を再手配(東京ー北京ー杭州便)した後の出来事、しかも早朝初の東京便で雪予報。

でもプロモーターと上海ALL/SVBKVLTオーナーであるGAZの機転で比較的近い上海「ALL」でプレイ出来るようになったので、後は移動の無事を祈りながらの(隣国中国にしては)長旅をするだけでした。北京乗換えで北京発便が謎のキャンセル、振り替え便へ走って走って(空港のチャイナお姉さんにハリーハリー!!言われて)移動して杭州へ~新幹線で移動移動移動、、、
とにかく喉が渇いて仕方ないので水確保、自動販売機はこんな感じ
それと中国移動中はトイレットペーパーも欠かせないので早めに買うべし

まるで空港みたいな新幹線の駅、人凄いフェスかよ
それと中国は飛行機新幹線、地下鉄まで手荷物検査ゲートがあります。
厳しいんですね

上海は一番東京みたい、いろんな使い方が広いぶん銀座とかに近いかも

上海着いたらホテルへ、今日は深センスタイルの辛くないHOTPOT食べようって、、、、、うまいうまい本当にうまい鍋はまじで美味い。前回深センで食べた時は網で肉入れといたんだけど、アテンドの彼は網使わないって。しゃぶしゃぶみたいに箸使って食べました。3日間一緒にいたけど18歳のくせに食にはなかなかうるさかったです。

ALLへと町並み見ながら歩いて行きました。
Swindleが同日上海の別の箱でやってるみたいだったけど、なんかコマーシャルなクラブだからもったいないみたいな事いってました。今回と前回は色んな現地の若者と話が出来たんだけど、総じて「アンダーグラウンド」であることには拘りを持っている。そう感じました。だから「コマーシャル」って単語は何百回出てきました。

で着いてみると結構賑わっていて前回来れなかったって人が今回結構来てくれてずーっと話しっぱなし、EP(1st,2nd共に)デザインしたWang Newoneにもついに会うことが出来ました。なんと日本語(少し)話せるのでいっぱい話出来た。僕が行く1週間前くらいに日本来てたんですよね。メンバーオンリーの新宿某所のノイズバー行ったとか共通の話題もあって親近感。僕のEPのデザインも前のHyph11の時みたいに何種類か作りたかったんだけど、納期がギリギリだったからできなかったhahahaみたいな、僕の音はイメージ凄い湧くって言われて嬉しかった。Hyph11も今ベルリンだけど楽しんでー的なDMしたり向こうで僕の曲かけてくれたり、前回はTzusing,Osheyack、Miiin、Zeanとか会えて、今回はSwimfulはもちろん、Dirty K,Asian Dope Boysあと何人か会えました。あと次の日一緒に回るExtream Johnもここで合流。
プレイは本当に楽しく出来た。前回緊張しまくってたけど今回はリラックスしまくってたかも。ダークの合間に差し込むDaniel Bedingfieldの gotta get through thisとか反応しまくってたし、Eskimo2とかクラシックもDOPEもどっちもいける!凄い!楽しすぎ!前回は緑だったけど今回は赤(照明)相変わらずフロア真っ暗!ALL最高!!
DJ終わったら、中国人のカップルに話しかけられて、「中国人かと思って聴いてた!でもずっと笑顔で楽しそうにDJやるひとあんまりいないから、見ててもすごい楽しかった!」って言われて感動しました。それと中国では「CD」を使うDJがもう絶滅危惧種の模様。。今回も飲みすぎた(二日目死亡コース)
ALL/SVBKVLTありがとう

次の日は重慶、昼に起きて空港へ移動。その前にホテルそばで買い食いした肉まんがクソ美味かった。
ちっちゃいビニール袋に3個詰め込まれてて1個いくらかはわかんなかったけど、
面白いのがそれ食ってタクシー待ってて、タクシー来たら、運転手が助手席に座ったヤンミンに金渡して、俺のも買って来てって頼んでる光景。ありがと、って受け取って、運転しながら食ってるの、サービス行き過ぎた日本では考えられないなって。
でもそれって光景として凄く自然で、多分、日本だけがイビツ過ぎるんだと思った。

何故、タクシーの運転手だと見下さいた態度取るの?
コンビニの店員だと偉そうな態度取るの?
これが取引先だったら、自分がヘコヘコするわけでしょ?
それが仕事なんだから、仕事で自分達がそうしてるんだから、サービス業の相手には自分がそうされなきゃいけない。そうされなきゃ満足出来ない。そんな器の小さい小金持ちが日本にはいっぱいいる気がする。中国人はマナーがどうこうって言われるんだけど、それって結構、元々の国内での暗黙のルールの違いから起きてるものも多い気はする。(それだけでもないだろうけど)タメ口で威勢のいいおっさんとかもいっぱいいたけど、最初にニーハオ、最後にシェイシェイは必ず言ってた。マナー的な事はこっちいる間は全然気にならなかった。
基本的に移動中もどこでも電話や会話とかうるさいんだけど、活気がある、と考えれば一概に悪いことじゃない。(流石にエコノミーの飛行機内であまりにうるさいと少々キツイ笑)今の日本は「おもてなし」という腐ったキーワードも手伝って窮屈になりすぎたサービス業しかり、苦情・クレームに過剰反応して公園でボールも蹴ってはいけない世界がある。赤の他人への冷たさは東京がNo1だと思う。

話はそれるが、初めて上海に行く前に上海に駐在している元上司にマスクは必要か尋ねたら、「そんなものいらない!ニュースの情報に踊らされてるだけだよ」って言われたのを思い出した。

重慶着きました
曇ってる、他の都市は平地だったけど、中国で始めて山がある地方に。
サイバーパンク都市と言われた理由がわかりました。
曇り、ネオン、ビル、薄暗い裏路地、地の起伏。
確かに他の都市にはない情景がありました。この街は年中曇ってるらしいです。


そして町中に赤い提灯、春節(中国のお正月)直前はこうなるらしいです。

そして今回のツアーのメインイベント(の一つ)重慶火鍋。

とりあえず何がなんだか全然覚えてないですけど、酒はここでは飲まないで、甘いフルーツジュース(ストロー指してあるやつ)とヨーグルト飲料(写真の白いボトル)みたいのと一緒に食しました。とにかく辛い。
重慶の地元の友達が一人合流して鍋奉行やってくれたんですが彼はこの鍋週3くらいで食ってるって言ってました(本当かな?)。僕は途中から、割り湯みたいなの用意してくれて、鍋からそれで薄めて食べました。写真後ろのマイルドヤンキーみたいな集団がめちゃくちゃうるさかったです。そのへんは日本と同じですね。こういうこと言うと御幣があるかもしれないですが、僕が行った中国都市の中では、ダントツでローカル都市感がありました。他の都市は割と都会感の方が強かった。町並みにもそれは出ていて、だからこそビルのネオンとの落差が一層綺麗に見えた、そんな感じはします。ちなみに店の名前は熊猫火鍋

クラブECHOBAY前の景色



ECHOBAYは結構小さな箱でした。ファッション的にもマイルドヤンキーっぽい人が多かった。普段はHIPHOP/TRAPやhouse、Grimeやるのは結構珍しい試みぽかった。もちろん、上海と違って、俺のことちゃんと知ってる人はほんの一握りっぽかったです。
でも外人も少しいて結構(いや、相当)喜んでもらえました。比較的、キャッチーな選曲をしました。またこの街では他よりもピークタイムが1時間くらい早いらしく、終わりも4時とか結構早かったです。確かに、結構ささっとお客さん増えて、俺終わったくらいからお客さんささっと減りはじめてました。(こういうときカメラマンいるといいなって思いました)。自分の写真がほとんどない。
それと、Echobay名物らしいですが、このバルーン(医療でも認められているガス/名前は忘れた)で乾杯する。よくわからないけど、シーシャとかに近いノリでした。苦手な人は苦手かも。案の定朝つぶれそうになりました。

余談ですが、中国の子と話しているとグライムのこと、ほんとに、「ゴライム」って発音するんですよね。だからフライヤーにゴライムってかかれていたんですね。

今回は上海・重慶とやりました。やはり、都市によってこういうアンダーグラウンド音楽の浸透度合いって全然違うなっていうのを感じます。
やはり上海はダントツで発展してるっていうのは感じます。それは多分ALLの前身である「The Shelter」、「SVBKVLT」、Gaz/Howell/DrunkMonkという人物が上海の若者に与えた影響、シーンを少しずつ育ててきた事抜きには語れない事なんだろうなとアテンドの子の話を聞いても感じました。

たまにまだ日本でも言われるんです僕。「svbkvltから出してるPrettybwoyって日本人だったの?」って。だからもっと日本の人にも知ってもらいたいな。
4月20日にその上海ALLと日本のWWWβのプログラム交換企画でそのGazと、Tzusingが日本にやってきます。これに興味あるひとは、僕のSVBKVLTのEP「Solstice」と「Genetics」も聴いて欲しい。そう思います。

次の日以降は観光などしました。
その写真はflickrに少しずつUPしているのでよければ。
https://www.flickr.com/photos/prettybwoy/



最後まで読んでくれてありがとうございます。
今回の投稿とは全く関係無い戯れに作ったFUNKY風味の曲を貼っておきます。
適当に消します。
https://www.dropbox.com/s/d84z9zzhr0yrquf/Strings_Cuba_BD-Prettybwoy.mp3?dl=0





2018年1月19日金曜日

Genetics 遺伝学

僕はなぜこの選択肢を選んだのだろう?

たまに考える。答えは出ない。きっと遺伝子が決めたんだ。

ただ2017年という年は、もう最初から「EPを作って、出す」という決まった目標だけはあった。Shadow Riddimがあった。SwimfulやGazからの評判も上々だった。
でも僕はこれ(この曲と、この方向性のサウンド)でいいのか?という迷いがあった。
SVBKVLTというレーベルから僕にストレートなグライムやガラージサウンドは求められていない。僕もサブカルトからそういった類の曲を出す気はなかった。でも、僕の中でShadow Riddimはかなりストレートなグライムだった(他の人がどう思うかは別として)

散歩をした。音楽を聴かなくなったりもした。
いわゆる作曲スランプなのかただの逃避なのかはわからなかった。

タイミング悪くか良くかはわからないがCMの仕事を立て続けにしたりもした。
でもこれは良かったかもしれない。
僕の曲はかなり内向的なサウンドだと評された。しかし他人と音楽で仕事をすることは良くも悪くも刺激を受ける。結果一つは難航し、一つは超短期で初めてとは思えない好感触を得られた。金も貰えた。自信も少し持つことが出来た。

試作品のことを"Sketch"と保存する人と、"Untitled", "Demo"などとファイル保存する人様々だと思うが、僕は「スケッチ」という表現が好きだ。
曲は僕にとっては風景なのだ。写真とは違って、作者のエゴが多分に見た風景に加筆される感じがよい。頭の中ではCGを加えようが勝手にエメラルドグリーンに塗りつぶすことも自由だ。去年の僕のキャンパスの色は限りなく白に近いライトグレーだ。勝手に決めた。

グレーであること、意味がありそうで本当はあまり無い。そういうことにしておいた方が世の中楽だろう。

そう、EPに取り掛かる前にFLstudioを改めて12にアップグレードした。非常にスケッチが描きやすくなった気がする。11はあまりピンと来ていなかったが12は当たりだった。
一番面白かったのは簡易VJ的映像編集ツールZgameeditor visualiserが使えたこと。
1分程度のスケッチを作成し、それに簡易CG映像をつけてインスタ用動画を2個か3個作った。動画で生まれたイメージを1曲に仕上げていく。そんなことを4回くらい繰り返してGeneticsは完成した。遺伝子というワードが出てきたのはもちろんGenetic Danceの時だった。

Genetic Danceは行進曲だ。中盤2分のところはジャガイモの妖精のようなキャラクターがラッパを吹いてまだまだ宴は終わらない事をアピールしている。(そういう絵が実際に作っている時に浮かんでいた) 終わりの無い行進と更新の曲。

Footstep FlyingはGenetic Danceの反動、暗い曲作らなきゃいけない使命感が出てきた。
現行の日本のクラブのフロアには馴染みは悪そうだけど絶対にフロアに必要な音。強制的に踊るか低音に揺らされて下さい。という怨念のような曲。この頃ちょうど「シドニアの騎士」を一気に見ていたので、無重力間というか、浮遊感を出すのは比較的容易(安易)だった。
また、全体的に癒しのオーラを出しているのは本人が一番癒しを求めているから。
ストレス無く、曲全体通して浮遊感はキープしつつもベースを主張させるチルアウト曲を作ろう。
曲として前に主張しないバランス? というかベース出てる時だけ↓への力が発生して、ベース出てない時は限りなく「静(あるいは無重力)」になる。その間(や緩急の動き)は存在しない。でもダンスミュージック、そんな作り方をしてみた。

Footstep作って、イントロが欲しい。アルバムに近い作り方をしたくなった。
Hyggsはヘイグス、宇宙空間にある架空のエネルギー。
FL純正のSytrus一発でどこまで重厚な音が出るか試した。
特に残響の低音には拘ってしまい、マスタリングもこの曲だけ自分のミックスを採用することに。
ここで英語でマスタリングについて要望を伝えるノウハウがかなり磨かれた気がする。
また初めて4拍子を崩したブレイクは手打ち3拍子、テンポが別モノになってるので、DJでつなぐ時は注意されたし。

余談だが、下で鳴らしてるサブもsytrusで再現を試みたシドニア加速時に出る噴射口の音を少し加工して使用(この音を下と上でランダムに鍵盤叩くと大分原音に近い音が出た(記憶))。

と、ここまで書いて、僕が全曲紹介する意味があるのかないのか良くわからなくなってきた。
受け取る人の感性、想像力次第でいいではないか。

全てはこちらに書かれています。(ありがたい)
by Fuux
https://note.mu/myq/n/nfdb56eeb651d
by Shintaro Yonezawa
http://www.ele-king.net/review/album/006075/

それと、最近思うのは不透明だからかっこいい、よくわからないから惹かれる、そんな女学生の恋愛のような気持ちで音楽は聴き続けて行きたいし、いい音楽もいい遊びもその感覚は大切に紹介していけたらと思う。

Genetics - Prettybwoy [SBKT018]
https://svbkvlt.bandcamp.com/album/genetics